編集部日記

4月9日のひとりごと

日本人のぼくらにとっては4月は始まり、スタートの季節で、3月は年度末、ひと段落、終わりのシーズンです。
そんな始まりの4月に、漫画『進撃の巨人』が11年半の連載を締めくくりました。

ぼくはそこまで熱中していた漫画ではないのですが、一応どこかの折に読んでいるので最終話にも興味をそそられたわけです。

当初『進撃の巨人』は残虐性が高いと騒がれ、グロテスクな漫画と評価されたこともありましたが、最終話はちょっぴり切なくもどかしく、ほわりと心あたたまる締めくくりになっていました。
大円団のハッピーエンドとはなっていないので、いわゆるヒーロー漫画の爽快感や高揚感を存分に味わうことはできませんが、『すべては好きな女性と大切な仲間の為だった』という素直な作品だったように思えます。

最終ページの裏には、読者の皆様宛てに編集部からメッセージがありました。
『物語を通じて人と人が言い表せない感情を共有すること以上に価値のあることは無いように思います』
そうこの『言い表せない感情』なのですが、物語を通じてではなく、最終話読了直後には確かにあるんですよねえ。悪い終わり方でもないのですが、どこかもやりとするのです。

たぶん、4月のはじまりに終わってしまうから、テンションがどこか違うのだろうなあ。
4月早々に転校してしまう旧友との別れのような感覚。
まあ、『言い表せない感情』なのですから、言い表さくてよいか。

ともかく、長期に渡る連載お疲れ様でした。

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